インプラント治療の種類
インプラントの治療は最も合う方法を選ぶべし
単に「インプラント治療」と言っても、入れる本数や残存歯・歯茎の状態によって最適な治療法は異なります。ここではインプラントの代表的な治療の種類を紹介しているので、歯科医院に相談する前に知識を入れておくとスムーズに話が進むでしょう。
オールオン4・オールオン6
上顎または下顎12本分の入れ歯状構造を4本または6本と通常(総入れ歯をインプラントにする場合、通常は8本~必要)よりも少ない本数のインプラントで支えます。インプラントの挿入箇所も割と自由がきくため、入れ歯期間が長く歯茎の骨が減っている方でも対応可能です。挿入当日に仮歯をつける事ができ、自分の歯でしっかりと噛み締めている感覚をすぐに味わえます。
フラップレス手術
歯茎の切開をせず、歯茎部分を丸くくりぬき、歯骨にドリルで極めて小さな穴を開けてインプラントを挿入する手術のこと。傷口が小さく治りが早いのが最大の特徴です。口腔内のCT撮影によりコンピューターが挿入の深さ・位置を決定、それを元に作成されたガイドを歯茎に設置して手術することで、ドリルの先が見えなくても正確な位置にインプラントを挿入できます。
インプラントオーバーデンチャー
インプラントを使用した総入れ歯のことで、前述のオールオン4に似ていますが、こちらはマグネットやスナップで取り外せるタイプとなります。インプラントはもちろん残存歯も入れ歯を支える土台として使用できるため、出来る限り自分の歯も残したいが噛み心地も向上させたい、という願いを同時に叶えます。入れ歯の不具合が出た場合でも修理調整が比較的簡単に行えるそうです。
GBR
表面側の歯骨が薄くなっている場合に行う、骨造成術(または骨誘導再生法とも呼ばれる)。歯茎をめくり、人工の補填材または自家骨を砕いたものを移植して表面を人工膜で閉じると、数ヵ月後にはそこが自分の骨に置き換わるという仕組みです。同時にインプラントを埋め込めるだけの骨が残っているなら、再手術の必要なく上部構造を取り付けられます。
サイナスリフト・ソケットリフト
GBRとは逆のアプローチで、上顎側の歯骨が薄くなっている場合に顎側の骨を増やしていきます。サイナスリフトは切開が必要となりますが広い範囲の骨を増やすことが出来ます。対してソケットリフトはインプラント埋込時程度の小さな穴から歯1本を支えるだけの骨を増やせます。一般的にはソケットリフトのほうがよく使われ、費用も安く抑えられます。